骨形成に役立つラクトフェリン

ラクトフェリンは多様な機能を有する成分として世界中で多くの研究が行われてきています。
その中に骨形成を促進するという研究結果も登場してきました。
もともとどのような研究から着目されてきたかも理解してみると、骨粗しょう症の対策としての有用性がわかるでしょう。

牛乳の骨を作る機構への効果

現代人は骨の丈夫さが足りない人が多く、子供でも簡単に骨折してしまう人が多くなりました。
そのような状況で高齢になると骨粗しょう症のリスクも高まるのは必然であり、骨をしっかりと作れるようにするための研究が盛んに行われています。

牛乳は丈夫な骨を作るのに良いと言われてきた点に着目して研究が進められ、牛乳に含まれる成分に骨を作るのに役立つ成分があるのではないかと考えられて注目を浴びました。
そして、牛乳中のタンパク質成分に骨形成を促進し、骨吸収を抑制する効果が見出されたのがラクトフェリンの効果の研究が進むきっかけとなっています。

ラクトフェリンへの注目

多様な機能を有する成分としてラクトフェリンは世界中で研究対象となってきました。
その候補の一つとして骨形成や骨吸収に関与するのではないかと考えられたのは、牛乳中のタンパク質による効果が示されていたからでしょう。

その後の研究により、ラクトフェリンには骨を作る機構について二つの効果があることが示されています。

一つが骨芽細胞の増殖と分化を促すことで骨形成に役立つというものです。
もう一つが破骨細胞による骨吸収を抑制するものであり、この二つが相まって作用することによって骨が着実に育っていくようになると期待できます。
骨を新しく作らせつつ、分解を抑制することができるのがラクトフェリンなのです。

このような働きが判明したことで、骨形成があまり行えなくなる影響で発症してしまいやすい骨粗しょう症の予防や改善にも効果が注目されています。

赤ちゃんの成長での重要性

母乳育児を行うと赤ちゃんがすくすくと育つということは昔から言われてきました。
その原因の一つとしてラクトフェリンによる骨形成の促進効果があると理解できるでしょう。

身体が急激に育つ時期にある赤ちゃんは骨を成長させることが欠かせません。
母乳に含まれている大量のラクトフェリンを毎日欠かさず摂取することによって骨の成長促進効果を受けることでより身体が成長しやすくなっていると考えられるのです。
こういった視点からも母乳育児を行うことの大切さが示唆されています。